ブルーオーシャン市場というのは、競争相手がいない未開拓市場のことです。その逆がレッドオーシャンで、競争相手が多く飽和状態の市場のことです。
皆さんは「助成金ビジネス」はどちらの市場だと思いますか? 確かに、ここ数年で民間会社が助成金ビジネスに参入してきたため、助成金を申請したことがある会社は増加しました。ただ、実感としては、当社がコンサルティングをした会社の90%以上の会社は助成金を申請したことがありません。「この助成金はいつからあるの?」という反応ですぐに申請したいという社長がほとんどです。
それでは、なぜ助成金は今でもブルーオーシャン市場なのか?こ
れには2つ理由があります。
(1) 助成金は変動する
まず、助成金は毎年新設と廃止、変更があるため、変動するのです。
とはいえ、社長が正確な助成金情報を知らないために申請していないのではなく、助成金の存在自体を知らないから申請していないというのが実態です。社長は自分の会社で申請できる助成金を知らないので、助成金の情報を欲しがります。
(2)「助成金ビジネス」への参入者が少ない
もう一つは、「助成金ビジネス」に参入している社労士が少ないこ
とです。
普通なら助成金情報を知りたいという大きな需要があるので、助成金ビジネスをする社労士の数が増えるのが当然です。ところが、助成金ビジネスをしている社労士が増えるどころか減っているので「需要と供給」のバランスが取れていません。
つまり、助成金情報を欲しい社長がたくさんいるのに助成金ビジネスをする社労士が少ないため、助成金ビジネスはレッドオーシャンにはなりません。助成金の申請をしたことがない「未開拓の会社」がたくさんあるのです。
実際に「助成金ビジネス」をやってみると実感できますが、助成金をメイン業務にした社労士は開業して数年で事務所の売上が1,000万円を超えています。それは、大都市だけでなく事務所の所在地が10万人ぐらいの小都市の社労士が売上を急増させていることからもわかります。
「助成金ビジネス」は、面倒でもうからないという固定概念がある既存の社労士が参入してこないため、今でもブルーオーシャン市場です。これから開業する、または売上が伸びていない状況であれば、ぜ
ひ「助成金ビジネス」に参入してください。ところで、最近、「助成金ビジネス」に参入している弁護士を知りました。その弁護士は、テレワークに関する助成金も扱っていて助成金に精通していました。いよいよ弁護士も「助成金ビジネス」に参入してくるようですから、社労士もうかうかしていられません。今後は弁護士の参入も増える可能性があります。
