2020年9月10日 新党代表・党名選挙での新代表 枝野幸男のあいさつです。
#枝野幸男 #立憲民主党
【新代表挨拶全文】
皆さんの投票によって、新しい立憲民主党、そしてその代表に選出いただきました枝野幸男でございます。当選をさせていただいた喜びとともに、身の引きしまる緊張と重い責任を痛感いたしております。まずは、泉健太さんに感謝申し上げたいと思います。さわやかに元気に力強く二人で論戦をさせていただくことで、新しい党が何を目指しているのか、どこに立脚しているのか、多くの国民有権者の皆さんに知っていただくことができたと思っています。
こうした選挙の後には、「さあこれでノーサイドだ」とよく使われますが、私はノーサイドだとは思っていません。いよいよプレイボール、ここから本当の戦いが始まる。皆さんと力を合わせてくらしの声を届けていく戦いをここから進めていきたいと思っています。この代表選挙には、地方組織の皆さん、自治体議員の皆さん、党員、パートナーズ、サポーターの皆さんなどには、直接参加いただくことができませんでした。改めてお詫びを申し上げたいと思います。それぞれの政党の制度の違いによるものとはいえ、忸怩(じくじ)たる思いでございます。
149人というこの国会のメンバーは、今までとは比べ物にならない大きな力でありますが、私たちだけでは、この戦い、前に進んで行くことはできません。これまでの立憲民主党、そして国民民主党、そして無所属の仲間の皆さんを支えていただいた多くのそれぞれの地域にいらっしゃる皆さんと一緒に戦っていかなければなりません。私も、出来うる限り、皆さんの地元、各地域を訪ねさせていただいて、直接現場の姿を、くらしの声を聞かせていただく、それぞれの地域でこれまで私たちの仲間を支えてきていただいたみなさんの思いを受け止めていきたいと思っています。
私たちが今やらなければならないのは、まずは、現実に向き合う政治で、政治の緊張感を取り戻すことです。机上の空論や美辞麗句は通用しません。したたかな自民党と強い緊張感、そしてリアリズムをもって向き合っていかなければなりません。しかし、私たちには財産があります。共同会派として1年、国民の皆さんの声と繋がり、それを国会へと届け、現実に政治を動かしてきた経験があります。定額給付金、持続化給付金、家賃支援、雇用助成金、いずれも私たちが、私たちの仲間が国会で声を上げ、政府・与党に迫り、実現をさせてきました。検察庁法改悪の見送り、SMS で声を上げてくださった多くの国民の皆さんと繋がることで、阻止することができました。
結集で国会で戦う力は、従来よりも増しました。しかし、その目的と原点を忘れてはいけません。私たちは、国民生活の現場にこそ足場がある、この国民生活の危機的な状況を打開をするために、まずは、首班指名だけの臨時国会などというものは到底許されません。コロナ対策、災害対策を含めた本格的な臨時国会を今すぐ召集をさせる。そこで徹底的に議論をし、必要な法案などを実現させていく、その事を迫っていきたいと思います。自分勝手な都合だけで、もしこうした本格論戦から逃げて解散をするならば、正面から受け止めて、国民の皆さんの選択肢になろうでありませんか。いずれにせよ、この1年の間に総選挙が行われます。この解散総選挙を勝ち抜くために、皆さんの総力を結集できるよう、準備を迅速かつ着実に進めていく決意であります。国会で戦う上でも、そして選挙で自民党と戦うためにも、今回参加をされなかった皆さん、残念ではありますが、そうした皆さんや、立場の違いを超えて国会で連携する各党、各会派の皆さんと引き続きさらに深い連携をして、戦っていきたいと思っています。
バブル崩壊から30年近く政治だけが古い昭和のモデルに囚われたまま進んできてしまったと私は思っています。現場の国民の声こそ、この政治を転換させるエネルギーです。新しい立憲民主党は、この大きく変わろうとするエネルギー、その「時代の要請」によって生まれたと確信します。国民生活の現場の実態を知ろうとせず、目先の選挙に向けて右往左往しているようでは、この「要請」に答えることはできません。一人一人がそれぞれのつながる地域・現場に足を向け、国会へと持ち帰り、日本の政治を変え、コロナに苦しむ国民の生活を守るために戦っていこうではありませんか。
「政治に私たちは見えていますか?」そう感じている多くの人たちに、新しい立憲民主党は「あなたを見ている」と自信をもって訴えられるよう、一人一人が全力で活動していこうではありませんか。私は、皆さんにご推挙いただいたその責任を重く受け止め、新たな立憲民主党の代表として、誰よりも汗をかき、誰よりも全国をまわり、現場の声を聞いて参りたいと思っています。国民とともに国民のために、私は戦います。国民とともに国民のために戦う新しい立憲民主党、ともに進んでいこうではありませんか。どうぞよろしくお願い申し上げます。