事業計画書のうち、記載項目が具体的に書かれている「応募者の概要」などの部分は、指示通りに入力すれば良い。
ここでは、主に事業計画書の本文にあたる「補助事業の具体的な内容」の部分を中心に、審査で評価され採択を獲得する為の記載方法について、項目別にポイントを説明する。
事業計画名 概要具体的内容の記載
(1) 「事業計画名」 (30字程度)の書き方
審査上も最初に読まれる部分で、審査員の第一印象に影響するので重要だ。
この事業計画名を読んだだけで、事業の特色や目的が明確にわかるような、なるべく具体的でインパクトのある名称にしたい。この事業計画名は採択されると事業者名等とともに公表されるので、その点も意識して記載する。
実際の採択一覧で事業名を見てみると、次頁のように文字数は 20~40文字とバラつきがある。事業計画名については、それだけで採択結果が左右さ
れる訳ではないので、中には抽象的で事業内容がほとんどわからないものもある(事業計画名の例④、⑤など)。とはいえ、大半の例では具体的な名称となっている。
【採択実績に見る事業計画名の例】
・木製単板クラフト製品へのデジタルフルカラー印刷による高付加価値化の実現
(35文字)
・革新的試作品製造技術開発による生産性向上事業
(22文字)
・当社の強みを一段と強化し競合他社との競争優位性を高めるための新型設備への設備投資
(40文字)
(出所:「平成30年度補正ものづくり補助金」(2次公募) 採択案件一覧より作成)
(2) 「事業計画の概要」(100 字程度)の書き方
「事業計画名」をもとにさらに補助事業の内容を100字前後で説明する。特に事業の革新性について具体的にイメージがわくように、現状の課題と事業の実施効果などを中心に明確かつ簡潔にまとめるのがポイントだ。
「参考様式1」にある記入欄の留意点には「事業計画名に沿って、現状の課題を明確にし、補助事業の実施による効果を簡潔に記載してください。 ただし、公表して支障のあるノウハウや知的財産等を含む内容は記載しないでください。」と書かれている。
文字数で 100 字程度以上の場合、1文では長めになり、文章としてややわかりにくくなるので、 2文に分けても良い。
採択された場合にも、この部分は採択一覧には掲載されないが、採択事例集などで別途公表される場合があるので、公表して支障のある独自ノウハウや知的財産権にかかわる内容は記載しないようにする。
【「事業計画の概要」の記載例】
・小型·高性能レーザー加工機および3次元CADソフト導入によって、加工データ、デザインデータの作成および加工制作時間短縮を行う。その結果、多品種少ロットのオリジナル雑貨·日用品制作の生産性 20%向上を図る。
(102文字)
・VRシステム(VRゴーグル他ツッール、コンテンツ制作ソフト等)の開発導入によって、日常的に VR 空間の中で、海や山など野外での安全な疑似体験ができる小学3~5年生向けの体験型学習塾サービスの提供。
(95文字)